飼い主がやってほしくないことを犬がやってしまう場合、それを改善できないと状況は悪化します。
犬も人間も、産まれたときから不良といわれる種別はなく、善良にうまれてくるそうです。
育つ環境により、悪くなっていく場合が多いと言われています。これは犬にも人にも当てはまる事実です。そして、その組み合わせが最悪の場合、犬は威嚇したり、噛んだりという最悪の結果を導き出してしまうことになります。
何度もお伝えしているように、犬ができることは以下のことなのです。
1)逃げる
2)吠える
3)威嚇する
4)噛み付く
5)引き裂く
6)食べる
逃げられない状況下において、唯一犬が人間にできる行動は、上記の6つしかないわけです。
人間であれば、友達に相談したり、弁護士をやとったり、お医者さんに相談したり、いろんなケースが考えられますが、犬の立場にたって言わせていただくとすれば、犬は、1頭で飼われている場合は、自問自答するしかないのです。
そして、嫌なことが多々起こる状況下の中で、犬が逃げる事ができなければ、上記6つの意思表示をするしか道はないのです。
これが、リード無しの場合には 1)逃げることで、自分の感じている危険範囲から逃走すれば、危険から逃れることができる ので2)以上の行動が不要なわけです。しかし、リード有りの場合には、1)逃げることはできません。 そうなると後は、危険範囲から脱出できない限り、2)吠える、3)威嚇すると進んでいくしか方法がないわけです。これは犬が進んで選んだ行動ではなく、自分を守るために仕方なく選択行っている行為だということを飼い主さんは再認識する必要があります。
状況が悪化してしまった以上、オビデエンスとよばる犬の服従訓練などが仮にきちんとできる犬であっても、威嚇や、噛むという防衛本能をなくす事は大変難しいことです。
そうなると、犬本来がもっていた「本能」を思い起こさせるしか方法はありません。
犬と飼い主のお互いの関係がぎくしゃくしている中では、それはかなり難しい状況であることは事実です。しかし、飼い主さんが自分の気持ちを奮い立たせ、犬との関係を改善されたいと強く思って頂く事ができるのであれば、可能性はあります。
しかし、それは、メンタルを強く維持する(24時間)必要があり、人間の最も得意とする「言葉」を必要としないため、大変エネルギーが必要になります。それでも、犬本来の本能に触れる事ができれば、お互いの信頼関係がいち早く保て、今までの過去を消去することさえできるようになります。
犬本来のもっている気性がどんなものなのか?どのくらい元気で、どのくらい攻撃的なのか?知る方法は犬によって異なります。
しかしながら、犬の体が同一犬種と比べて大きい場合は、体力があります。初めて会う犬の攻撃性や、体力を見極める場合は、リードをして一緒に走ってみることです。疲れた犬は本来の犬に近い状況を現してくれるものです。疲れたときにその犬がどんな状況なのか?感じ取ってあげることが大切でス。
その後は、静かに犬の呼吸と自分の呼吸をあわせるようなきもちで、何回も深呼吸してあげてください。犬の呼吸を感じ取ることができれば、犬の本来もっている本能を知る事ができます。
それができれば、後は、服従訓練の練習をがんばるのみです。
1)玄関を開けて 犬におすわりをさせて
2)犬が落ち着いておすわりができたら、人が最初に外にでる
3)次に犬
4)玄関の外にでたら、犬におすわりをさせて
5)玄関を閉め、鍵をかけます → この間もおすわりのままです
6)落ち着いてこの動作ができたら、初めて散歩を開始します。
外をあるくときは、犬は左側につけるように練習しましょうリードは、ぴんと張ったままもってはいけません。リードをゆるくしても人の横についてくれる
練習が必要です。
リードのぴんとしたはりは、人の緊張を意味します。
犬は、瞬時に人(飼い主が緊張していることをさとり)意味もなく、すれ違う犬や人に対して吠えたりする場合が多々あります。
リードは、アルファベットの「J」 のようにたるませて歩ける練習をしましょう犬とすれ違うときは
「アー犬がくる、また、吠えるかな?」とかそうしうネガティブ想定を頭の中によぎらせないこと、問題なく通り過ぎるポジティブな想定を頭の中に描きながら犬とすれ違って下さい。できなさそうであれば、深い深呼吸を何度もしながら、犬とすれ違ってみましょう。
そうすることにより、人の落ち着きが犬に伝わり犬は落ち着いて通り過ぎてくれるようになります。