犬を迎えいれたときは、大変従順な犬でもモンスターにすることは実は簡単なことです。犬のなすがままに従っていれば、そのうち犬は飼い主を手玉にとり、やりたい放題好き放題、行動するようになります。それは、犬がそうしたかったから始めた行為ではなく、誰もその行動を止めなかったために、犬としてみれば了解を得て始めた行動となるわけです。おわかりですか?
犬の要求をいわれるがままにのんで、犬のやりたい放題に育てていると犬はモンスターに化けます。これは、時間の問題で、6ヶ月くらいのころにはまだ本性を現さないものの、1歳、1歳半、そして、2歳になるころにはこのモンスターは飼い主の接し方によって、脅威のモンスターに変身するのです。
たとえば、一番最悪なパターンを私も経験しましたから、ご説明します。
食卓を囲んで楽しいひと時の夕食時、かわいいかわいい、愛犬が足にまとわりついてきて「クンクンクンクン」、見るからにかわいらしいので、ついつい、「アー、今日のこれ食べたいのね。いいよ。はい、今日だけね」なんていって、一切れの肉をあげたりし始めます。
この行為、犬は最初から「食べ物をくれ~」なんて誰も言ってません。飼い主さんが勝手に妄想して、「犬がそういっているように見えるから、勝手に解釈して
始めた行為」なのです。これが大変なくせものです。
このように、犬を擬人化してやってあげる行為の積み重ねが最も危険な犬を育てる行動となります。
もちろん、どんな行為も愛犬との関係ができあがっていて、なおかつ、こちらの指示に従った行動の後のご褒美であれば、全く問題はありません。この夕食時に肉の切れ端をあげること自体も「絶対だめ」な行動とも限りません。
たとえば、こうです。
夕食時には、必ず私の椅子の下か、横でふせで待てるようにさせる
このふせが継続していれば、5分に1回=1切れの肉、 30秒後に1回=1切れの肉、 1分に1回=1切れの肉、 また、5分に1回=1切れの肉といったように「ふせという行為を犬自らが持続している行動に対してのご褒美」であれば、すばらしいことです。
しかし、これが犬がいすの周りをうろうろし、なおかつ、飼い主さんのひざに前足をあげてきて、その状態の時に=1切れの肉をあげる これはモンスター育成方法の入り口となります。
わかっていただけますでしょうか?
常に人間が主導であることが最も重要なのです。このような日常の些細なことの積み重ねを犬は毎秒毎秒、侵食してきます。
・ご飯の時の前足をかける行動=人間の承認をえました。
・自分のご飯の器に人が近寄ったら威嚇してみる=飼い主が遠ざかるので 飼い主は持っていけないという人間の承認をえました。
・食卓のテーブルに前足をかけても 「ダメ」といわれたけど、別にそんなに怒ってないし大丈夫みたい=人間の承認をえました。
Cesar Millanは、この動画でもいっていますが、犬には
1)行動の制限
2)オビデエンス訓練の練習
3)愛情 が必要だといっています。
大半の飼い主さんは、
3)愛情
3)愛情
3)愛情 を犬に与えています。 重要である 行動の制限 と 訓練がかけています。
すこし良い飼い主さんでさえ
1)愛情
2)訓練 のみを与えていることがほとんどです。 行動の制限がかけています。
でも、最も犬にとって重要なことは、飼い主が犬に行動の制限をあたえることです。
行動の制限を与える事により、 フードに対する威嚇も、おもちゃに対する威嚇 取り上げられないという問題行動も消えます。
そして、10歳になっても、11歳になっても、犬の行動は変えてあげることができるということも忘れないでください。
歳をとって問題行動がおき、犬を捨てたりする人が都会にもいます。新しい彼氏が犬を嫌いだからといって、犬を捨てたりしないでください。そんな彼氏は、彼氏を代えるべきです。